工藝 藍學舎 カフェ[ゴーシュ]
(宮城県加美町)
田園に囲まれた小さな町の商店街。かつて医院だったという建物が、ステンドグラスの静かな彩りを放っています。決して広くはないフロアですが、並んだ陶器、磁器、ガラス、染織、塗、木工、李朝の古家具......用の道具たちは、使い手の要望に添った色と形をたたえたものばかり。オーナーの笠原博司さんは、ここからさらに奥まった山間に工房を構える染織家です。確かなセレクトは、同じ作り手として、一人の使い手としての透徹した目利きによるのでしょう。
「住む。」のバックナンバーは、店舗奥のカフェ[ゴーシュ]の本棚に。ものづくりやノンフィクション、料理書、絵本など、数々の良書とともに並んでいます。仙台の名店が焙煎したコク深いコーヒー、町内産地卵の自家製プリンなどを味わいながら、頁をめくってみてください。
オーナー自身の定例作品展や、意欲的な作家を集めての企画展も開催しています。こちらも見逃せません。
(渡辺征治)